top of page

スタディーツアー

「スタディーツアー」という言葉が、最初に使われ出したのはいつ頃からでしょうか。現在では広く知られていますが、それでも個々人の理解にはかなりの幅があるようです。各種団体が、それぞれの目的を掲げてスタディーツアーやワークキャンプを実施しています。特に春や夏の長期休みを利用したものが多く、学生の参加者が多く見かけられます。

過去には、観光旅行に対して、そうではないもう一つ別の形の旅行という意味あいから「オールタナティブツアー」という言葉が生まれました。観光地だけを回ってお土産を買い、写真を撮って終わりではなく、現地の人たちの生活に触れ、交流、連帯、支援などを目的としたツアーでした。それが、いつ頃からか「スタディーツアー」という呼称の方がよく使われるようになりました。

一時期に比べるとタイへの「スタディーツアー」は減ったのではないかと感じます。日本からたくさんツアーが実施されていた頃は、現地サイドから「村人は見せ物ではない、知識や経験の搾取である。」などという批判も聞かれました。しかし最近では、交流やワークキャンプという形で、参加者だけではなく、現地の受入側も共に学ぶという点に力を入れているところが増えており、過去にあったような批判もすっかり聞かれなくなりました。また海外から人が訪ねて来てくれることが、その地域や村人達自身にとって再発見や再評価にもつながっています。最近では「スタディーツアー」という呼び方より、ビジネスベースで「ホームステイ」「エコツアー」「アグロツーリズム」という形態のツアーが実施されています。

 

「スタディーツアー」を通して、日本の若い人達が何かを学び、また現地の村人にとっても張り合いになるような関係が築ければと、常日頃から感じています。双方が元気をもらい、これまでの生活を見直すきっかけになる、そんな経験ができることを望んでいます。

bottom of page